イノベーションとデジタルリーダーシップが建設業界を変える

ティカブは ELU-Konsult率いるコンサルティング・グループの一員として、スルセン・プロジェクトの2つのサブエリア「土地」と「水」を担当している。ストックホルム市が120億ユーロのスルセン・プロジェクトの詳細なVDCマニュアルを提出しないことを決めたとき、VDC業務の責任者であるティカブは、世界で最も伝統的な産業のひとつである極端なプロジェクトのデジタル・リーダーの役割を引き受けた。

「ティカブのビジネス・エリア・マネージャー、ヨハン・シュトライベック氏は言う。「他の多くのプロジェクトでBIMマネージャーを務めていた私は、スルセンのような規模のプロジェクトで、市の機能要件がすべての技術分野に影響するとしたら、それが何を意味するのかすぐに理解できました。

ストックホルム市が設定した要件は、すべての設計を3Dで行い、すべての技術分野のオブジェクトのプロパティを構造的にコード化することだった。この機能的要件から、ティカブはELU-konsultとともに動き出す作業方法とプロジェクトのアイデアが生まれた。従来の図面を完全に放棄し、建設ドキュメントのみを、関連するプロパティデータと説明を含む3Dモデルとして納品することに決めたのだ。

このプラットフォームに対する関心は、チーム内でも、クライアントやプロジェクト関係者の間でもすぐに高まった。しかし、請負業者がこの新しいデジタル・ドキュメントに従って建設する準備がどの程度できているのかという懸念があったため、試験的な納品を行うことにした。試験的な納品は、プロジェクトの最初の大規模な共同契約が調達された時点で完了し、それに関連して、私たちはスカンスカ社向けにアレンジメントを提示し、適応させる機会を得ました」とヨハンは説明する。

プロジェクト開始時の状況は厳しいものだった。協議できる請負業者がおらず、デジタル配信に関する詳細な要件や国家標準が不足していた。車輪を再発明しなければならなかった。それでもティカブは、ELUやクライアントと協力し、大きな変化を何とか押し切り、プロジェクトを正しい方向に導いた。

ヨハン・シュトライベックは言う。「大きな功績は、その背景となる人々、つまり、これほど大規模なプロジェクトで多くの人々に新しいやり方で仕事をしてもらい、デザイン・チームから製品を変えていくことに成功したことです。重要なのは、新しい仕事のやり方を変え、実行することに情熱を持っているキーパーソンがいることです。

スルセン・プロジェクトをきっかけに、ティカブは企業とプロジェクトのデジタル・ジャーニーをサポートするビジネス・エリア全体を構築した。このビジネスエリアは現在14名で構成され、情熱的で経験豊富なBIMストラテジスト、BIMコーディネーター、ゲーム開発者、プログラマーを擁している。彼らは現在、ローゼンバードの建て替えやストックホルム中央駅の屋根工事などのプロジェクトのデジタル作業方法を担当している。